2007-02-27

委託業務の統制が意外な負担

日経情報ストラテジー2007.4号の記事より。

先に公開された実施基準において、意外に盲点になりそうなのが委託業務(アウトソーシング)に関する規定であると指摘しています。

「実施基準では、委託業務について『経営者は、当該業務を提供している外部の受託会社の業務に関し、その内部統制の有効性を評価しなければならない』と書いてある。『丸投げ』は許されないというわけだ。情報システムのアウトソーシングについてはよく話題になるが、それ以外の製造、物流、総務、人事などの業務でも、『財務報告』にかかわるものは対象に含まれる。」として、委託先企業数万社にも影響が及ぶことにより、J-SOX法に対応する企業にとって意外な負担がかかると述べています。

その他、委託先の倉庫業務を見直した東京ガスの事例を紹介し、最後に、J-SOX法は「アウトソーシングを見直す1つのきっかけになりそうだ」と締めくくられています。詳細は誌面をご確認ください。

上場企業に内部統制評価を課す「日本版SOX法」の施行まであと1年。遅れていた実務ガイドライン(実施基準)策定もようやく終わった。実施基準は100ページ近い分量で、読み解くのは容易ではない。全体に企業の「経営者」による主体的判断の必要性が強調されている。その1つに、委託業務(アウトソーシング)の評価がある。情報システム以外の、物流や総務などの外部委託にも留意すべきだ。
(「委託業務の統制が意外と負担 日本版SOX法実施基準が確定、上場企業以外も要注意」日経情報ストラテジー 2007/4)

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