2007-03-22

J-SOXを哂う

ITproマネジメントのコラム「記者の眼」より。

先にご紹介した記事「J-SOX時代のERP春商談に勝つ!」を補足する内容となっており、記者が取材で見聞きした「J-SOXが、もたらす意外な影響」が紹介されています。

「アングロサクソン的な思想に根ざした内部統制制度は、日本企業には馴染まないのでは、と考えているんです」。取材で話を伺った公認会計士のその言葉に、筆者はひざを打った。
その会計士は、「金融商品取引法」が上場企業に課した内部統制の報告制度、いわゆる「J-SOX法」に関する公的な仕事にも就いている方だ。今後もJ-SOX関係の仕事は制度の趣旨に沿うように職責をまっとうするし、公的な場や顧客先で持論を押しつけるつもりもない。
ただ、J-SOXの仕事をこなす一方で、「米SOX法の流れを汲んだ内部統制制度が、本当に日本で必要か、日本企業が取り入れて有効に機能するか」といったテーマは学術的に研究し、論文として発表したいと語る。
「ぜひやって下さい。成果を楽しみにしています」。そんな期待感しか表明できなかったが、確かにここ数カ月、J-SOXの取材をして、その意外な影響に「そこまでして、やる必要があるのか」と感じることが多かった。

「J-SOXを哂う」ITproマネジメント 記者の眼 2007/3/22