実施基準の重要ポイント ~整備状況・運用状況の評価
先にご紹介した 企業会計2007年4月号 の特集記事「内部統制報告基準および実施基準の重要ポイント」からの第2弾です。重要ポイントの一つとして「整備状況・運用状況の評価」があげられています。森居達郎氏(あずさ監査法人経営改革支援本部副本部長/内部統制部会作業部会委員)が語られた内容について、一部引用してご紹介します。
整備状況の評価においては、経営者が導入する内部統制が虚偽記載の発生するリスクを十分に低減させるようなものとなっているかどうかに注意して評価します。ここでのポイントはリスクの大きさと統制の強さとが見合っているものとなっているかどうかを慎重に見ていくことです。
運用状況の評価においては、整備状況の評価を踏まえた上で、決まりごとがどのように運用されているのか、想定したとおりに実際に機能しているかどうかに着目して評価します。一般的に言えば、企業における全ての統制が機能しているかどうかを見ていくことはとてもできないため、重要な鍵となる統制を重点的に見ていくことが多いでしょう。また、期中における評価を実施することと組み合わせて評価していくこともポイントです。
(「内部統制報告基準および実施基準の重要ポイント」企業会計2007年4月号)
なお、整備状況・運用状況の評価については、J-SOX法110番(長谷友春公認会計士)で分かりやすく解説されていますので、そちらもご参照ください。
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